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移動平均線を使ったトレード手法とは?その設定方法や最適期間も解説

投稿日:2019年11月1日 更新日:

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在宅WEBライター佐藤

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FXや株のトレードにおいて、テクニカル分析で使用される指標の一つに移動平均線があります。最も基本的かつ定番のテクニカル指標で相場の方向性を見るときには欠かせないインジケーターの一つです。相場の方向性がとても把握しやすく、トレードをする時にも現在買いが優勢なのか、売りが優勢なのか、それとも値動きが揉み合っているのか停滞中なのか、相場状況を一瞬で判断することができます。

移動平均線が右上がりで現値がその上にあれば、ざっくりとですが上げ相場(上昇トレンド)と捉えることができますし、移動平均線が下向きで現値がその下にあれば、下げ相場(下降トレンド)と捉えることができます。移動平均線はそれぐらい便利なインジケーターなのです。

多くの機関投資家や証券ディーラーなども移動平均線を基準として売買をしており、チャート分析の際にはまず移動平均線から読み解くという人も少なくありません。テクニカル分析では代表的なインジケーターですが、使い方や見方が分からないという人もいるでしょう。ここでは移動平均線の見方やその種類、最適な設定方法、トレード手法まで解説をしていきます。



移動平均線とは

移動平均線とは、為替レートの過去一定期間の終値平均値の値を割り出し、その値を線で結んだものです。平均値は日が経つにつれ、移動していきますので移動平均と呼ばれています。この線が右肩上がりの時にアップトレンドまたは上昇トレンド、右肩下がりの時にダウントレンドまたは下降トレンドと言い、この線より現値が上にあると買い圧力が強く買い優勢、下にあると売り圧力が強く売り優勢と判断する事ができます。

しかし相場が加熱しすぎて買われすぎ、売られすぎとなった時は一転して逆行されることがあるので注意が必要です。移動平均線は基本的に短期線、中期線、長期線に分けることができ、短期線であればあるほど直近の値動き、逆に長期線であればあるほど比較的長い期間のトレンドを把握する事が出来ます。

この移動平均線の最大の利点は短期線、中期線、長期線を単一チャート上に同時表示させる事で、長い期間のトレンドを確認しながら、短い期間のトレンドでエントリーするタイミングを図る事が出来るようになります。

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移動平均線の種類

移動平均線には基本的なものから、少し変わった特殊なものまで幅広くあります。基本となる移動平均線が、単純移動平均線、指数平滑移動平均線、加重移動平均線です。

これらは機関投資家をはじめ多くの投資家が見ている代表的な移動平均線です。それ以外にも基本の移動平均線にアレンジを加えられた特殊なものもあります。

■単純移動平均線(Simple Moving Average=SMA)

移動平均線の中でも最も基本で、一番使われている移動平均線です。単純に過去の為替レートの一定期間の終値平均値を算出し、その値を線で結んだものになります。現在値に対し反応が遅いため、ゴールデンクロスやデッドクロスなどのエントリー判断時にはタイムラグが発生し遅効することもあります。

(例:20SMA=20日単純移動平均線は計算を開始しようとするその日を含め、過去20日間の終値を合計して20で割った値がその日の移動平均値となります。それを1日ごと同じように計算していき、その日その日の移動平均値を線で結んでいきます。このようにしてできた線が20SMAです。)

■指数平滑移動平均線(Exponential Moving Average=EMA)

単純移動平均線と同じぐらいよく知られた移動平均線です。単純移動平均線より直近の値に比重を置いて平均値を算出しているため、現在値に素早く反応する性質があります。そのためトレンド転換などを素早く察知することができ、ゴールデンクロスやデッドクロスでのエントリー判断は、単純移動平均線よりこちらの指数平滑移動平均線の方が適していると言えます。

ただし反応が早すぎるため、レンジ相場ではダマシのエントリーシグナルが多発してしまいますので注意が必要です。RSIやMACDなどのオシレーターの多くはこちらの指数平滑移動平均線の考え方が使われています。

■加重移動平均線(Weighted Moving Average=WMA)

こちらは上記2種類の移動平均線に比べるとあまり馴染みが無い移動平均線ですが、単純移動平均線よりも更に直近の値動きに重点を置いた移動平均線です。単純移動平均線は単純に過去の一定期間の為替レート平均値ですが、加重移動平均線は過去に向けて価格の比重を徐々に小さくしていく算出方法で割り出されます。

トレンドが出ている時は非常によく機能する移動平均線でもあります。指数平滑移動平均同様、現在値に敏感に反応してしまうため、レンジ相場においてゴールデンクロスやデッドクロスなどのエントリーシグナルはほとんどダマシとなってしまいます。

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■変わり種マイナー移動平均線

こちらは基本となる移動平均線にアレンジが加えられた特殊なものですが、トレードをする時にエントリータイミングを図ったり、トレンドを把握したりする指標として用いられることもあります。

・T3移動平均線(T3 Moving Average=T3MA)

T3移動平均線は3重指数平滑移動平均線と呼ばれ、指数移動平均線を3回平滑化した移動平均線になります。

緩やかな曲線を描くのが特徴で、大局的なトレンドを把握する為に使うのが理想的です。そのため直近の価格を追いかけるには適していません。このラインを目安にエントリーやエグジットのタイミングを図ってトレードをします。

■T3移動平均線
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・複合型移動平均線(GMMA)

複合型移動平均線はその名の通り違う期間の移動平均線を複数組み合わせたもので、視覚的にトレンドを把握できるようにした移動平均線です。使用する移動平均線は指数平滑移動平均線(EMA)で短期線として、3・5・8・10・12・15の6本のEMAを組み合わせて使用します。長期線は30・35・40・45・50・60の6本のEMAを組み合わせて使用します。これら12本でワンセットのテクニカル指標をGMMAと呼んでいます。

GMMAの名前の由来はDaryl Guppy氏が開発したことから、Guppy Multi Moving Average(グッピーのマルチ移動平均線)の頭文字4文字を取ってGMMAとなりました。特徴は視覚的にトレンドが出ている方向が瞬時に判断でき、トレード方法としては一般の移動平均線同様、押し目や戻しエントリー、エグジットのタイミングを図る目的で使われます。

■GMMA
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移動平均線の適切な設定値

移動平均線はただ闇雲に設定しても機能しにくいため、それぞれのトレード戦略において、適切な設定値に設定していきます。最も基本である移動平均線は機関投資家や証券ディーラーを始め世界中の投資家が利用し意識されている線です。移動平均線で売買タイミングを図る投資家も多く移動平均線に現値が到達したら、サポートレジスタンスとして機能し値が止まったり、勢いよく動き出したりすることはよくあります。

そのため多くの投資家達に意識されている設定値と言うものがあり、適切な設定値以外ではあまり機能はしません。重要なのは「多くの投資家が注目している」と言う点です。自分だけが注目しているテクニカル指標では意味がないのです。多くの投資家心理が働いて値が動いていくのが相場というものなのです。

まず使用する移動平均線の種類は「SMA(単純移動平均線)」か「EMA(指数平滑移動平均線)」の2種類が一般的ですが、これは好みにもよります。傾向として日本の投資家はSMAを好んで使い、欧米の投資家はEMAをよく使うと言われています。つまりSMAが機能する時もあるし、EMAが機能する時もあるということです。そのためこれらはどちらが良いということではありません。

日本では一般的にSMAがポピュラーです。値動きに敏感なEMAやWMAとは違い、現在値につられて動いてしまうことがほとんどありませんので、サポートレジスタンスなどの壁として機能しやすいことが理由に挙げられます。

次に移動平均線の適切な期間の設定ですが、この適切な設定値には根拠があります。それは、相場における区切りのよい期間ということになります。

日足トレードをメインとする場合、表示する移動平均線は(5MA)、25MA、75MA、200MAで、これらのラインが売買タイミングを図る値としては最適と言えます。5SMAは期間としては短かすぎるため直近のトレンドを把握する目安として表示させます。25、75、200の各移動平均線はサポートレジスタンスの壁として機能する確率が非常に高いため、これらのラインを目安にトレードされる投資家はとても多いのです。

まず期間の5とは世界中の銀行や証券会社における5営業日のことで市場がオープンしている1週間という区切りのことです。そして期間の25は約1ヶ月の区切りのことで同じく、75は約3ヶ月、200は1年です。1年で市場がオープンしている期間はおよそ200日です。そのため200MAは多くの機関投資家も注目しているラインで、このラインで値が止まったり、急に動意づいたりすることがよくあります。

■日足チャート
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そして週足トレードをメインとする場合は、短期線をおよそ13週分で3ヶ月、中期線をおよそ26週間分で半年、長期線をおよそ52週間分で1年が適切な設定値になります。こちらの移動平均線の設定値は13MA、26MA、52MAということになります。

■週足チャート
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移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロス

移動平均線はエントリーのタイミングを図る時にもよく使われるテクニカル指標ですが、その中でもゴールデンクロスとデッドクロスはとても有名なエントリーパターンです。基本的にゴールデンクロスとは買いのエントリーパターンとして知られています。

短期の移動平均線が上昇トレンドにおいて、中期線や長期線を下から上に抜けたタイミングがゴールデンクロスです。反対に、デッドクロスとは売りのエントリーパターンとして知られています。短期の移動平均線が下降トレンドにおいて、中期線や長期線を上から下に抜けたタイミングがデッドクロスです。ゴールデンクロスになると相場は買い優勢で強気と判断されます。逆にデッドクロスになると相場は売り優勢で弱気と判断されます。

■ゴールデンクロス
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■デッドクロス
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相場を動かす機関投資家や中長期の大口投資家は75MAと200MAを組み合わせて使っていることが多く、一般に市場では株価が底値圏にある時75MAが200MAを下から上へ抜けることをゴールデンクロス、株価が天井圏にある時75MAが200MAを上から下へぬけることをデッドクロスと呼んでいます。

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しかしながら、これらのシグナルは弱点としてよく遅効性が指摘されています。

移動平均線などのテクニカル指標は過去の平均値を算出しているものですので、どうしてもゴールデンクロスやデッドクロスを基準としたエントリーですとタイミングとしては若干の遅れが生じてしまいます。

買いサインが出て買ったはずがすぐ売られて逆行する、売りサインが出て売ったはずがすぐ買われて逆行する、と言う現象が起こります。そのため売買タイミングとして活用するよりも相場の方向性を確認するためのサインとして見た方がよいのです。



移動平均線を活用したトレード手法

ゴールデンクロスやデッドクロスは売買タイミングとしては遅すぎるので、移動平均線を使用したトレードはできないのか、と言うとそのようなことはありません。使い方次第でとても有効な売買タイミングを図るラインとして使うことができます。その売買タイミングとは押し目と戻りです。

主によく使用されるのは20MA、21MA、25MAです。これらはその月により世界各国の銀行をはじめ証券会社などの営業日が多少前後するため設定にばらつきがありますが、基本的にどれを使用しても大きな違いはありませんが説明では20MAを使用することにします。

この20MAが右上がりのときに、現値が同ラインよりも上にある時、上昇トレンドと判断されます。この状態で現値が上から下へ降りてきて、20MAにタッチした時に買うことを押し目買いと言います。逆に20MAが右下がりの時に、現値が同ラインよりも下にある時、下降トレンドと判断されます。この状態で現値が下から上へ上がってきて、20MAにタッチした時に売ることを戻り売りと言います。グランビルの法則に則った極めてポピュラーなトレード手法です。

■押し目買いポイント例
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■戻り売りポイント例
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まとめ

移動平均線は線1本のみとシンプルながら、このたった一つのインジケーターだけあれば、相場の方向性が分かり、エントリータイミングや値動きが止まる位置まで把握することができるとても優秀なインジケーターなのです。

多種多様のインジケーターに依存している場合はそれらをすべて外し、移動平均線だけを頼りにした方が、稀にトレード成績はよくなる場合もあります。チャートにあまりにもたくさんインジケーター表示させすぎると、ローソク足と言う相場の本質が見えにくくなってしまいます。

あくまでテクニカル指標は過去の値動きをチャート上で視覚化させただけのものですので、ただの後付けということになります。ローソク足と言うプライスアクションに移動平均線と言う基本のテクニカル指標を組み合わせれば、それだけで立派なトレードができてしまいます。そのため移動平均線だけは使いこなしておきたいテクニカル指標の一つです。

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